Italy / Lazio
Le Coste レコステ
· SOS Lago Bianco 2020
品種 モスカート ジャッロ 100%
白(オレンジ)750ml
地元グラードリの町の隣にある「Lago di Bolsena ボルセーナ湖」、活火山の上にある湖という事もあり、数年前より地熱発電所の建設計画が進ん でおりました。一般的に考えれば、大地の熱を利用して発電する、いわゆる「再生可能エネルギー」として注目されている地熱発電ですが、それは必ず しも自然を守るとは言い切れないといいます。「建設のために大量の重機、建設資材の持ち込み、工事に伴う大気や水の汚染。そして地中深くに水を送 るため 1000m 以上深い掘削は、地下水脈が複雑に張り巡らされた岩盤を破壊し、地下水の流れを変え、時には止めてしまう事にもなる。火山性土壌 は一般的な体積土壌よりもより複雑で繊細に入り組んでいるため、この建設が与える環境被害は人知の及ぶものではない。」、こうした声によって、周辺 地域で発電所の建設反対運動が始まりました。この運動に協力するため、ジャンマルコとクレメンティーヌが手掛けたこのワイン。2021 年に 1 度リリー スさせていただいたワインではありますが、今回新しいヴィンテージがリリースされました。
前回リリースの後、反対運動の成果もあり開発計画は現在中断されているという話ですが、完全に中止になった訳ではなく、いつ再開されてもおかしくない状況だというジャンマルコ。
イタリアのみならず、EU全体から建設に向けた支援も出ているらしく、計画が白紙になるにはまだ多くの問題があるといいます。レ コステとして、開発計画が完全に中止になるまで協 力を続けていくと語る 2 人。今回もワインの利益は、地熱発電所の反対運動への支援金として寄付される予定です。
ブドウは建設予定地にあたるボルセーナ湖畔、モンテフィアスコーネの畑より譲り受けたモスカート ジャッロ。2回目となる今回はビアンコのみになります。ジャンマルコとクレメンティ ーヌのメッセージ、「このボルセーナの土地、自然環境を子供たちへ、さらにその先の世代へ残すために伝えたい」、そのための活動となります。モスカートジャッロのアロマティック&トロ ピカルな特徴を、最大限に表現した醸造方法。前回以上のフルーツの広がりと、やや揮発酸も感じる飲み心地。この危うさとフレッシュさのバランス感、どうにも癖になってしまう味わ い、、汗。ある意味、ジャンマルコの本領発揮ともいえるようなジューシー&スムーズな 1 本です!今回は輸送コスト、為替もろもろに加え、反対運動の寄付金という事も加味されてい るため、だいぶ割高になってしまいましたが、、。どうか皆様、ご協力よろしくお願いいたします!
樹齢 15 年程度。ボルセーナ湖畔、発電所開発の進 む地域、モンテフィアスコーネのブドウを引き取り醸造したワイン。直接プレスし、果 汁のみの状態で約 1 か月間、オリと共に醗酵を行う。その後 6 か月の熟成。
地熱発電所の建設反対運動に協力するために生まれたワイン。
※売上の一部は活動費用として寄付されています。
(インポーター資料より)
Le Coste / SOS Lago Bianco 2020
ジャンマルコ アントヌーツィ、彼ほど合理的かつ感性的な造り手に出会ったことはあっただろうか。ヴァレンティーニやシュレール、、、愛する造り手のワインを飲むうちに、自らワインを造りの道を選んだジャンマルコ。フランスのヴァンナ チュール生産者の元で働きながら学び、帰国後2004年より祖父の住むラツィオ北部、グラードリのブドウ畑より栽培、ワイン造りを開始した。なぜフランスで学んだか?それは「自分が最も好きなワインの造り手達がいたから」、奔放なよう で非常に真剣、強すぎる情熱はすべて畑に、カンティーナに向けられている。驚くほど多種類のワインもすべてがシンプルに表現し続けた結果、愉しみのあるワイン、そしてたくさんのメッセージが込められている。 カルデラ型の湖ラーゴ ディ ボルセーナの畔。周辺の土壌は火山礫、凝灰岩、顆粒状の石が積み重なり形成されている。砂質、火山性の堆積物、特に鉄分が多く、石灰質と共にブドウに特徴的なミネラルを与えている。標高は350m ~450mの間に位置し、祖父の畑や周囲の小さな放棄地を寄せ集めた2ha(樹齢が非常に高い)と、2004年に彼が手に入れた3haの土地「Le Coste」。その他、少しずつ土地を買い足し、現在は合計8ha。畑では農薬はもちろん、堆肥 なども一切使わない農法を徹底。畑ではブドウ樹だけを栽培するのではなく、自家消費用に野菜やオリーブ(一部は販売用にも生産)、果実を混植。単一的な環境ではない、より多様性のある畑、自然環境に近づける努力を惜しまな い。「Le Coste」の畑は植樹から仕立て、手入れまで、一切の妥協なく≪最高のブドウ≫を収穫することのみを考えた畑。まだ15年に満たない樹齢でありながら、高樹齢の畑以上の良質なブドウを付ける。樹齢が古いという事はもちろん 大切だが、健全に年を重ねてきたかも大切。樹すべてを把握し、樹勢から結実、果実の状態まですべてを見てワインを造る。彼の醸造はカンティーナではなく畑でもう始まっている。
レ コステのフィロソフィともいえる、醸造からボトリングに至るまで、一切の薬品類、温度管理、清澄、ろ過を行わないワイン造り。細かく分かれた畑から収穫されるブドウはそれぞれ、果実の密度、味わいの構成、いわゆるテロワール(土地) のキャラクターが違う。その違いを最大限に表現して造るため、ベース的なワインを除き、Cruごとに造られている。ポテンシャルを秘めたブドウには最大限の追求(挑戦)を、また日常的なワインには毎日飲んでも飽きることのない心地よ さ、愉しみを持ったワインにと、多様な中にもはっきりと個性を秘めたワイン。そしてすべてに共通しているのは、「異常なほどの飲み心地」。自由さを持ちながらも、ゆるぎない覚悟を持ち、挑戦をし続ける最高の造り手。(インポーター資料より)